富山市の人口構造をミクロに観察する

ここ1年ほど、富山市の人口動態をいろいろ調べている。

 

2025年問題然り、藻谷浩介氏のデフレの正体ではないが、いろいろな社会問題は人口動態に起因する部分が少なくない。丁寧にデータを読み解いてくと、いろいろな発見があってなかなか面白い。

 

これは、富山市の国勢調査のデータを500mメッシュに落とし込んで、メッシュごとの平均年齢を推計したもの。一つの市でも地域によってかなり違いがあるし、隣接していても必ずしも連続的に変化しているわけではないことがわかる。

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ちなみに日本の平均年齢は45.0歳なので、赤くなっているメッシュは5年~10年ぐらい日本の平均の先を行っている地域ということになる。今の山田村や八尾の旧町あたりが10~20年後の日本にあたる。

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6月・第3日曜日

そういえば、今月末で国交省を退職して3年が経つ。

 

Twitterやfacebookのログなどを読み返すと、1日十数時間は余裕で働く過去のモーレツな仕事ぶりが浮かんでくる。それに引ひきかえ、この3年ほどのゆるゆるとした仕事ぶりは、我ながら「こんなんでいいのか?」と焦ってしまうときもあり「もう少し仕事する時間増やさないとまずいかな」と漠然と不安になったりもする。

 

だいたい、今の企業はフルタイムの正社員だと1日8時間+昼休憩1時間という働き方が標準的だと思う。

 

通勤時間は長い人短い人いろいろいるが、モデル的に片道30分、往復1時間と想定。睡眠時間も同様に多種多様だが、仮に6時間としてみよう。

そうすると、

24時間 - (8時間 + 1時間 + 1時間 + 6時間) = 8時間

この「8時間」が日本の正規雇用のサラリーマンが持てる「仕事以外」に使いうる時間の上限のモデルケースになる。

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より良いものはより高く

先日テレビで1皿200円の激安カレー店が話題に出てきていて

「ふつうの外食カレー店より500円ぐらい安い!すごい!」

みたいな取り上げられ方をしていた。

 

1皿700円と1皿200円では、ざっくり考えても粗利が数倍違うと予想できるわけですが、仮に固定費がどちらも同じだとする、損益分岐点に到達するには200円で売る店舗は700円の店舗の数倍の客数を確保しないといけなくなる。

 

このカレー店の場合、メニューの標準化(なにせ1種類しかない)や出店コストの圧縮などで損益分岐点を極力下げることで維持しているようだったが、それでも休む暇なくカレーを作り続けないといけないというのはなかなかしんどいビジネスモデルだなと感じた。

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僕らは働けなくなるまで働きましょう(NHKスペシャル「老人漂流社会」)

NHKスペシャルの「老人漂流社会」シリーズの放送が昨日あった。

 

終身雇用制度のもと、経済的には比較的余裕があると思われてきた団塊世代だが、年金収入だけでは生活ができず、また、「親の介護の問題」と「就職氷河期で安定した職に就けなかった子供の問題」の板挟み合っており、“老後破産”が忍び寄っている・・・というのが今回の特集の趣旨だった。

 

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www6.nhk.or.jp

 

私の率直な感想は「老後は年金だけで生活できる」という前提が長寿と低成長で破たんしてしまったわけで、年金で生活できないことを以って云々と議論するのはそもそも意味がないのでは、というところ。

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デイサービスで麻雀やったっていいでしょ

昨年の夏に話題になった神戸市のアミューズメント型デイ規制がTLで話題になっていた。

 

そもそもデイサービスとは何かというと、法律上の言葉では「通所介護」といい、デイサービスセンターに要介護者を通わせ、

「入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うこと」

「要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るもの」

と定義づけられている。

 

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商圏人口から考える「地方に仕事をつくる」ことについて

インターネットで世界中とつながれる時代になったとはいえ、大部分の人にとっては商品を買ってくれるお客さんは半径5kmとか10kmの範囲に生きている人だと思う。床屋だと商圏はもっと狭くて数キロだし、コンビニだと数百メートルということもある。

 

物流網の発達とインターネットのおかげで、商圏を広くすることは江戸時代よりは難しくなくなってきたけど、それでも日本全体や全世界をステージに戦う資格を持っているのは強い販売チャネルを持つ大企業か、誰もが欲しがる商品を開発できるギーグなハイテク企業か、といったところだろう。

 

要は、ほとんどの企業にとっては、半径数キロの”ちょっと高台に立つと見渡せる範囲”が主戦場、というのが実態だと思う。

 

そうなると、「どこを戦場にするか」で自ずとどういう商売をするかが決まってしまう。 特に医療や介護なんて業界は立地がすべてで、半径数キロの中でどこまで顧客を捕まえてこれるか、という勝負をしている。

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イケハヤ氏の「田舎に持ち家が最強」は本当か

イケダハヤト氏が「賃貸 vs 持ち家論争に終止符を打とう。『田舎で持ち家』が最強です。」というブログを書いている。まあ、これはもうプロブロガーの職人芸みたいなもので、突っ込むのもヤボな話なのかもしれないが、面白かったので自分なりの考えを整理しておくことにする。

 

まあ田舎が閉鎖的かとか絶品グルメがおすそ分けで回ってくるとかは近所の人によるとしか言えないのでそもそも議論するに値しないわけですが、

ぼくが住んでいる本山町あたりだと、山奥なら1,000万円あれば新築が建てられます。

狭小住宅に何千万も払うなんてありえない。1,000万で豪邸建てられるんだから、その方がいいじゃないですか。

というのはいくらなんでも楽観的すぎるのではないかと思う。

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