2013年に読んだ本

2013年も今日で終わりですね。せっかくなので、今年読み散らかした本から、特に印象に残ったものを振り返りたいと思います。

5,6年前に読んだ本を改めて読み返したりしているので、今年発刊された本は少なめで恐縮ですが・・・。

『ハイブリッド・バブルー日本経済を追い込む国債暴落シナリオー』

ハイブリッド・バブルー日本経済を追い込む国債暴落シナリオー

ハイブリッド・バブルー日本経済を追い込む国債暴落シナリオー

 

 日本の財政状況に比して高値安定している感のある日本国債。国債市場のプレイヤーを機動的投資家、バリュー投資家、限定合理的な投資家にざっくりわけ、国債市場のバブル構造のメカニズムをメタゲーム的に分析したもの。類型化がざっくりしすぎな感じはあるけど、「現に金利は低いから国債は大丈夫」と無責任なことをいう人たちより納得感はある。

 

 『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』

世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)

世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)

 

サブプライムローンの破綻にかけた男たちのドラマを描いた小説がついに文庫化。傑作です。

アベノミクスも国債のサブプライムローンよろしくバブルに突入していると思っているので、僕もこの小説の登場人物よろしく、暴落する方に賭けているのだけど、まさかの日経平均1万6000円越えで大炎上中です。

 

 『拝金』

拝金 (徳間文庫)

拝金 (徳間文庫)

 

ホリエモンの出所を機に文庫化された自伝的小説。起業からニッポン放送買収劇、証券取引法違反での逮捕までを虚実織り交ぜながら辿っていくストーリー。筆致はちょっとダサいけど、意外にも読後感サワヤカな青春小説。

 

 『ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく』

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

2冊続けてホリエモンで恐縮ですが・・・。前半は少年時代からこれまでの生まれ・育ちを赤裸々に述べた自伝的内容。後半では約2年の刑務所での生活を経て、会社も資産も失ったゼロの状態になった今、「働くこと」をホリエモンがどう考えているかが書かれている。働くということは「ゼロ」に「イチ」を足すこと(=最初の一歩を自分で踏み出すこと)だというメッセージは、組織で悶々としているサラリーマンたちにとって後押しになるのでは。詳細は読書記録にて

 

 『レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる』

レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)

レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)

 

現代の社会システムが普遍的なものでも永続するものでもない、という指摘にはハッとさせられる。国家という枠で「ウチ」と「ソト」が分けられた世界がインターネット等の登場により複数の「場」が支配する「レイヤー」によって構成される社会に変わりつつあることにスポットを当てている。詳細は読書記録にて

 

『A3』

A3 上 (集英社文庫)

A3 上 (集英社文庫)

 
A3 下 (集英社文庫)

A3 下 (集英社文庫)

 

オウム真理教の元信者たち・被害者たちへの丁寧な取材の中で、オウム裁判をめぐるマスコミや行政・司法の狂気が透けて見える。許されざる凶行であったのは当然のこととしても、凶悪な犯罪集団なんだからとにかく死刑にすればいい、とにかく排斥すればいい・・・情動的なものが先行した結果、法で定められたルールがすっ飛ばされ、超法規的なものを求める社会になりつつある、という指摘には非常に考えさせられる。

 

今年読んだものはソフトな内容が多かった印象。来年は重いものも積極的に読んでいきたいと思います。