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U-Turner's Journal @Toyama

富山にUターンしてきました。

ダブル元総理は選挙に出ずに土地を探すべき

細川元首相が都知事選に立候補し、にわかに脱原発が争点になりそうな雰囲気。

一方で、いくら大消費地であるとはいえ、国策であるエネルギー政策を問う場に地方の首長選挙が適しているのか?ということも話題になっています。

Markus Leupold-Löwenthal / Foter.com / CC BY-SA

 電気事業を規制している「電気事業法」を見てみると、都道府県知事の権限は、事業用電気工作物の設置又は変更に係る環境アセスメントや発電ダムの許認可に対するものしかなく、電気事業者がどういうツールで発電するかは、発電所の設置時に環境面で関与すること以外はフリーハンドということになる。

次に、具体的に原子炉を規制している「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」では核燃料の輸送に際して各都道府県公安委員会に届け出しないといけないということしかない。

つまり、現行法制では東京都で消費される電気の供給方法について、東京都知事が規制をかけることは出来ないわけです。

 

以下、思考実験ですが、東京都知事が原発に何らかの影響力を持とうと思えば、以下のどれかしかない。

①都民の税金で東電株を買いまくって更に影響力を持つ

②都民の税金で東京都民用の発電施設を作って東電より圧倒的安価に販売する

③職権を乱用しまくって都管理の道路・河川の許認可(電線の占用許可等)をしないことで東電がギブアップするまで嫌がらせする

 

①については既に原賠機構が過半数をとってるので不可能。③は先に送電が止まって都民の方が先にギブアップするでしょう。

唯一可能性があるのは②ですけど、仮に東電並みの設備をそろえようとすれば数兆円の設備投資が必要になります。

 

今の制度で都知事選で原発問題を争点にするということは、「東電をつぶして都庁を第二東電にしますか?」ということでしかない。果たして原発問題を争点にしたいと考えている候補者たちは、そこまでのことを公約に落とし込んで闘う覚悟があるんでしょうか。

 

都知事選についていえば、東京都民は原発問題に関しては当事者性はないのです。

たしかに東電管内最大の電力消費地ではあるけれど、「都知事の権能で原発は止められない」という客観的事実を無視して「倫理的にどうあるべきか」なんてことを選挙イシューにするなんて全くの無意味。そういう覚悟がないなら選挙と関係ないところで、朝まで生テレビかハーバード白熱教室あたりで議論していればいい。

 

むしろ、本当に原発再稼働を止めたいなら自分で電力会社を起こして東電に打ち勝てばよいだけなのですから、本気で脱原発したいなら私財をなげうって発電所をつくる方が実現性が高いと思います。細川・小泉のダブル元総理には、都知事選で無駄な時間を使わず今すぐ資金調達と発電所の土地探しをすることをオススメいたします。

 

ちなみに、新聞社の論調をみると、ざっといって再稼働賛成派は争点化に反対、脱原発派は争点化に賛成、という感じです。結局、自分の紙面で煽るネタになるなら賛成、そうでないなら反対ということでしょう。これが資本主義ってものさ。

 

首都で原発を問う意義 - 朝日新聞

原発も大きな争点だ - 毎日新聞

「脱原発」訴える場に適するか - 読売新聞

脱原発主張に利用するな - 産経新聞

東京の活力高める政策を競う都知事選に - 日本経済新聞