海上コンテナ輸送はみんな「のぞみ」になってしまうのか

世界的海運会社Mearskが2015年1月にアジア-北米間のコンテナ船の航路TP-5を再編する。

 

現在、TP-5は神戸-光陽(韓国)-釜山(韓国)-博多-名古屋-横浜-ロサンゼルス-オークランド-ダッチハーバーの9港に寄港している。

再編後は釜山-横浜-ロサンゼルス-オークランドの4港に絞り込まれるようだ。 

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(図はmaerskのものに筆者が×を加筆)

 

寄港地が一気に半減するわけで、これは「こだま」が「のぞみ」になったようなものだ。

 

以前から、日本に寄港する基幹航路(アジア-北米やアジア-欧州など長距離・大容量のコンテナ船の航路)は「こだま」でしかなく、速達タイプの「のぞみ」は香港やシンガポールなどの取扱量の多い港湾にしか止まっていない、という指摘はあった。

 

日本は北米方面に関してはアジアの出入り口の位置にあるため、”ついでに”という扱いなのかもしれないが、日本の港湾に寄港する航路も多く、「こだま」であっても北米航路には恵まれていた。

 

今回の再編で博多港は北米基幹航路がなくなってしまった。阪神港まで陸送するか、海上輸送して積み替えるかをしなければならないということになる。これは、岐阜羽島やいわて沼宮内に1本も新幹線が止まらなくなったようなもので、名古屋か盛岡まで行かなければならないという話だ。

 

今回のTP-5の再編は、JR東海よろしく、「やっぱり『のぞみ』増やすほうがいいよね」という意思なのだろうか。

きめ細かく寄港して需要を拾ってくるよりも、寄港地を集約・効率化しつつ、速達性を高めることを優先するという風に考え方が変わる、というのならコンテナ取扱量が多くない日本の物流にとってはゆゆしき問題だろう。

 

今回の航路再編が、いち船社のいち航路の見直しというだけなのか、それとも海上コンテナ輸送の思想が変わる先駆けなのか、注目したいところ。