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U-Turner's Journal @Toyama

富山にUターンしてきました。

薬剤師がコア業務に集中できる環境に

薬剤師以外の者が軟こうを混ぜたりする、いわゆる"無資格調剤"について、厚労省が都道府県宛に厳しく取り締まるよう通達を出したようだ。

薬剤師の指示により、無資格の事務員が軟こう剤などの混合を行っていた事案が明らかになったのを受けて発出されたもので、厚労省は、無資格者が医薬品を直接計量・混合することは、「たとえ薬剤師による途中の確認行為があっても薬剤師法第19条への違反に該当する」としている。

 

ちなみに薬剤師法第19条には以下のとおりになっており、医師が自分で処方箋を書く場合を除いて薬剤師以外の者が調剤行為をすることを認めていない。

 (調剤)
第十九条  薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない。ただし、医師若しくは歯科医師が次に掲げる場合において自己の処方せんにより自ら調剤するとき、又は獣医師が自己の処方せんにより自ら調剤するときは、この限りでない。
一・二(略)

 

では、「調剤」とは何なのか? 大正6年(!!)の大審院の判決で以下のように定義されている。

一定ノ処方ニ従ヒテ一種以上ノ薬品ヲ配合シ若クハ一種ノ薬品ヲ使用シテ特定ノ分量ニ従ヒ特定ノ用途ニ適合スル如ク特定人ノ特定ノ疾病ニ対スル薬剤ヲ調製スルコト

要は、「処方箋によって特定の患者のために薬を計り取ったり混合したりすること」が「調剤」だとしています。

 

なるほど、字義通り読めば、無資格者が軟こうを混合することはまさに「調剤」であり、薬剤師法に抵触する可能性が高いのは間違いない。

 

ただ、前から不思議に思ってるんだけど、今どこの調剤薬局も処方箋受け取ったらまず機械にオーダーを入力して、分包機使って機械で調剤していると思うんですよね。

 

機械で調剤するのはOKなのに、人間が調剤するのはNGって素朴におかしくないですか?

 

薬草を臼でゴリゴリ挽いてた時代ならいざ知らず、21世紀になった今、6年間高等教育を受けた薬剤師を肉体労働に縛り付けるのって、果たしてどこまで合理的なんでしょうか。

 

例えば医師の場合、チーム医療しかり、特定看護師制度しかり、任せられることは他職種に任せて、医学的な判断などコア業務に専念できるように、という流れになっている。看護師も看護補助者を手厚くしましょう、という方向性だ。

 

こういう医療業界の流れに反して、薬剤師だけは大昔の職務領域を墨守しようとしている気がしてならない。

 

薬剤師も、専門職として知識労働に専念できるよう法制度に改めるべき時期に来ているのではないかと思う。「病棟での薬剤師業務」とか「かかりつけ薬局」とか「薬剤師による訪問医療」とか、薬剤師に期待される機能は多いはずだが、今の薬剤師に求められる業務は肉体労働が余りにも多い。

 

調剤を薬剤師以外の者がやってはいけない、というのは、処方せんのダブルチェック機能と薬の安全性の担保が目的なのだろう。それはわかるのだが、それならば処方箋の監査と調剤した薬の監査にキチンと薬剤師が関わりつつ、作業部分の労力を減らせる"仕組み"をつくることで解決できるのではないだろうか。

案外、肉体労働の負担を減らした方が監査の精度が上がるのではないかと思うのだが。。。