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U-Turner's Journal @Toyama

富山にUターンしてきました。

イケハヤ氏の「田舎に持ち家が最強」は本当か

イケダハヤト氏が「賃貸 vs 持ち家論争に終止符を打とう。『田舎で持ち家』が最強です。」というブログを書いている。まあ、これはもうプロブロガーの職人芸みたいなもので、突っ込むのもヤボな話なのかもしれないが、面白かったので自分なりの考えを整理しておくことにする。

 

まあ田舎が閉鎖的かとか絶品グルメがおすそ分けで回ってくるとかは近所の人によるとしか言えないのでそもそも議論するに値しないわけですが、

ぼくが住んでいる本山町あたりだと、山奥なら1,000万円あれば新築が建てられます。

狭小住宅に何千万も払うなんてありえない。1,000万で豪邸建てられるんだから、その方がいいじゃないですか。

というのはいくらなんでも楽観的すぎるのではないかと思う。

 

そもそも1000万円で新築は建つのか?

普通に耐震性があってそれなりの断熱性があったら、どんな安くても坪単価40万円とかいっちゃう。例えば夫婦+子2人のいわゆる標準世帯なら少なくとも3LDK必要になるでしょうし、3LDK・100m2≒30坪なら坪単価40万円で1200万円。

 

もっと切り詰めて、夫婦+子1人ですごくミニマルな生活をしてる、というところでも2LDKは要るはず。 しかも、トイレやキッチンなんかはでかい家でも小さい家でもコストは同じくらいかかりますから、小さい家ほどこういう水回りのコストは高くつく。仮にそういう割増を含めて坪単価50万とした場合、2LDK・60m2≒20坪で1000万円はかかる計算です(たぶん20坪ならもっと単価は高くなるはず)。

 

しかも、これにプラスして外構の工事費もかかりますし、カーテンやエアコンだって家一軒分となったら相当なコストです。そうなると「1000万円で新築」というのは、そもそも建つか建たないかギリギリのラインのはず。とても「1,000万で豪邸建てられる」なんてことはないし、ましてや土地にかけられるカネなんてほとんど残らない。

 

必然的に、土地はタダ同然のところ・・・誰も買い手がつかないような山奥や田園のど真ん中、洪水になったら100%沈む低地ぐらいしか選択肢はないでしょう。まあそういう意味では、確かに「山奥なら1000万円あれば新築が建てられ」るのかもしれない。

 

タダ同然だからと言って土地を買っていいのか

一方で、これから人口が減って街中でも空き家が増えてくるというのに、タダ同然の土地を資産として持っていることがどれだけ危険かは少し考えればわかるはず。

 

自分が元気で生きてるうちは、それでもいいかもしれない。自分が住んでるわけだから、”稼働している資産”であり続ける。しかし、年取って自分が介護施設に入ったとか、自分が死んで子供が相続する、となった時、山奥の土地なんて100%処分できない。処分できないけど固定資産税だけかかり続ける土地になる。そんなもの相続トラブルの原因でしかない。

 

まあ、イケハヤ氏ほどになれば、子供にも徹底して思想教育して高知から出ていかないようにするのかもしれませんが・・・。

 

田舎に持ち家は確かにメリットはある

一方で、「田舎に持ち家が最強」という主張もあながち嘘ではないなとも思う。例えば富山の住宅地の坪単価は東京の1/10で、70坪の土地を買っても1000万円ぐらい。これが東京なら1億超えるわけで、戸建てなら田舎の方が負担は低い。

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富山では、土地が1000万円、建物が2000万円というのが一つの相場と言われているようだが、この合計3000万円で東京でマンション買うなら学生用の賃貸1Rマンションがいいところで、とても家族では住めない。

 

賃貸がいいか持ち家がいいかについては、以前ブログでも書いたように、人生の不確実性によって賃貸が有利になる場合もあれば持ち家が有利になる場合もあるので、基本的には答えがない問題だ。

 

イケハヤ氏が指摘するようにリモートワークが一般的になるかはわかりませんが、東京には東京の仕事があり、地方には地方の仕事があるので、住環境の充実だけを見れば「田舎に持ち家」はそれなりにメリットはある。

 

問題は、立つ鳥跡を濁さずではないけど、自分がその家に住まなくなったとき、ちゃんと家を"片付ける"ことができるのか?ということ。田舎で土地を買うなら、きちんとリセールバリューがある場所を狙う必要がある。当然ながら、それはタダ同然の山奥ではなく、人口が集積した”まちなか”に他ならない(当然、それなりに金がかかる)。

 

イニシャルコストの安さに魅了されて辺鄙な土地を買って狭小住宅を建てたりしないよう、みなさん気を付けましょう。