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U-Turner's Journal @Toyama

富山にUターンしてきました。

2017年4月富山市議会選挙を振り返る

政務活動費の不正を端緒に突如行われた補欠選挙から半年がたち、一昨日は定例の富山市議会議員の改選の選挙が行われた。

2017年4月改選を振り返る

棄権者数の推移を見ると、今回は有権者約34万人のうち約18万人が選挙権を行使しない選択をしている。昨年11月の補欠選挙の25万人と比べると少なくはなったものの、前回改選時の約16万人からさらに2万人が上積みされている。この間には選挙権を有する年齢が18歳に引き下げる法改正などもあり、有権者数自体は1万人増えているので、比率でみるとこれまで以上に投票率が下がっているという状況になっている。

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次に政党別得票数は以下の通り。

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2016年10月補選との差分を見ると、自民党・公明党・民進党で得票数が延びている。これは、これらの政党が支持を伸ばしたというよりは、「やらかした」側の自民党・民進党は補選では候補者をあまり立てておらず、公明党も補選立候補ゼロだったという事情もあり、前回他の候補者に流れたorそもそも投票に行ってない人たちが戻ってきたに過ぎない。

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前回改選からの増減では、自民党が▲3万票、民進党が▲1万票と顕著に減少している。面白いのは、こういうときにバンバン攻め入るべき左派政党はそれほど票を伸ばすことができず、一方で無所属やその他の政党・団体は+2万票、維新の会+7千票と票を伸ばしてきている。これは国政も同じかもしれませんが、伝統的左派は既に市民の不満の受け皿にはなり得ないポジションになっているのでしょう。

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ただ、気になるのは、無所属(あるいは小規模政党・団体)に票が流れているものの、結局組織化されていないがために票が分散し、約半数が死票となっているということです。このことは、知名度はあっても候補者を無理に沢山立ててない政党やカニバリズムを避けるために立候補者の統制をしている自民党が利する結果になっています。

逆に、共産党は補選では勢いがあったものの、今回はその勢いを維持できず、結果として4議席を2議席まで減らす結果となってしまった。1人立候補者を減らして3人で1万票なら3人とも当選できたかもしれないだけに作戦ミスは大きかったのではないでしょうか。

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なぜ地方議会選挙は盛り上がらない?

立て続けに2回選挙を傍観することになってしまいましたが、立候補者と投票者の間には絶望的な温度差があるように感じられました。立候補者は人生かけて選挙に出ているわけですから当然に必死ですが、一方で投票者たる一般市民にはその熱がなかなか伝播してこない。

 

選挙公報には各候補者の意気込みが掲載されているものの、どれも総花的で具体性に欠けるし、候補者を選ぶという行為がいったい自分の生活とどう関係があるのかが見えない。

 

予算編成権がない地方議会議員がいったいどうやってその政策を実現するのか考えるとそもそも公約を裏打ちするものあるの?という気がするし、無所属や小規模政党が1人や2人の議員をそれぞれバラバラに議会に送り込んだところで強大な首長・行政組織と伍すなんて不可能にも思える。

 

今回の選挙、前回補選に引き続いて無所属・小規模政党に票が集まったが、結局は議会は数が力なので、「無所属でも地域の代表を議会に送り込もう」みたいな素朴な考え方ではそこから先には進めないのではないかと思う。

 

地域の課題を可視化しよう

そもそも選ばれる側も選ぶ側も、自分たちの地域の本当の課題がなんなのか、ちゃんと理解できてないんじゃないか、と最近感じている。

 

選挙はあっても争点がない。だから、結局は「自分の小学校区の人に投票しようか」とか「取引先の人にお願いされたから」みたいな縁故でしか選挙ができない。それがさらに有権者をシラケさせているのでは。

 

選挙は告示から1週間程度の短期決戦ですが、選挙期間中に富山市の在り様云々と議論してももう遅くて、選ぶ側も選ばれる側も、常日頃から地域の課題を理解し、何をしなければならないか考えておかないと、そもそも選択肢が生まれない。

 

地域の課題を事前に可視化・共有化しておくことで選挙の争点を事前につくる。課題の共通認識があれば、それが公約にリアリティを与えることになるし、選挙で選ばれた後も、小勢力が連携して議会の中で存在感を発揮していく切っ掛けにもなる。

 

争点なき選挙が立て続けに2回もあり、投票する側も正直ぐったり、という感じなので、次回4年後の改選ではもっとマシな選び方をできる環境をつくっていきたいところです。