都市・交通
高岡市の第3セクターのオタヤ開発が債務超過になり、過去のオーバーナイトや金の流れのことも含めにわかに話題になっている。 本件、分解すると高岡市とオタヤ開発(以下、「オ社」という。)の間での金のやり取りに関する3つの出来事がある。 ①高岡市からオ…
年内に富山市長選と高岡市長選が行われることもあり、「まちづくり」や「公共交通」などが話題に上がることが増えてきた気がします。 SNSをみると、みんな「まちづくり」や「公共交通」が大好きなのがよくわかるのですが、一方で、実際にバスに乗って中心市…
もう8年も前の話になるが、医療業界の前の仕事は土木系行政官だった。 いま振り返ってみると、土木計画だったり土木工事そのものは好きだった。最初に関わった道路工事やダム計画なんかは、今でも折に触れて思い出すし、鉄道行政も定期的に動向をウォッチし…
チャールズ・マレー著、「階級『断絶』社会アメリカ: 新上流と新下流の出現」を読んだ。 階級「断絶」社会アメリカ: 新上流と新下流の出現 作者:チャールズ・マレー 発売日: 2013/02/21 メディア: 単行本 今も昔も「格差」はあったが、上流層も下流層も一定…
2019年の台風19号は豪雨、暴風、高潮等、様々な要素が短期間に来襲し、しかも東海~関東~東北と広範囲にわたって被害をもたらした。 特に被害が大きかったのは洪水で、47河川で堤防決壊、決壊には至らなかったものの堤防を越えて水があふれだす「越水」は18…
先日、都市局がやっていた「都市の多様性とイノベーションの創出に関する懇談会」の中間とりまとめ報告書が公表された。 2点気になったことがあったので、備忘録的に書いておきたい。
富山市婦中町を走っていた市営のコミュニティバスが年度いっぱいで廃止になるとのこと。 4月からは自治振興会が運行主体になって「自主運行バス」として運行することになるようです。現在のコミュニティバスは3系統を3往復していますが、4月からはルート見直…
これからの都市政策ってどうなるんだろうとボンヤリと考えていた。 例えば、交通弱者問題というと、これまでは「過疎地の赤字のバス路線に補助金出すか否か」というレベルの議論だった。単に「足りないから行政が金を出して維持しましょう」という足し算の政…
ブライダルリングのTAKEUCHIと高級時計店のWINGが相次いで富山市の郊外店舗を出店した。こういう買回品の中の超買回品ですらロードサイドに出てくるとなると、もはや西町(富山市の中心市街地)が往年の「小売業の中心地」に戻ることはないんだろうな、と感…
日経新聞「コンパクトシティー『優等生』富山市の苦悩 」という記事で、ほぼ名指しに近い感じで弊社の病院事業が無秩序な開発とディスられていて「いや~、我々も社会に認知されるようになったもんだな~」と一人感心していた。 内容はというと、まあなんと…
ニーズが全くないことを承知の上で書きますけど、生まれ故郷の上市町で20年ぶりに町長が交代するらしいです。 5期にわたって町長を務めてきた伊東尚志氏がついに引退し、来月に行われる選挙では新人2人の一騎打ちが予定されている。 町長から後継指名された…
去る2017年8月20日に(株)不二越が本社を富山から東京に移転した。 これに関しては、不二越の会長が記者会見で ・富山で生まれ育った人は極力採らない ・富山で生まれて地方の大学に行った人でも極力採らない ・(富山県民は)閉鎖された考え方が非常に強い …
先日、夕張市の高齢化率が50%を越えたというニュースがあった。 www.sankei.com 国勢調査によると高齢化率が50%を越えている自治体は2015年10月時点で全国に20あるとのこと。日本全体の高齢化率が26.7%なので、これらの自治体はおおよそ2倍ぐらい高齢化が進…
去る2017年3月12日、改正道路交通法が施行された。 今回の改正のポイントは、認知機能が低下した75歳以上の後期高齢者に対して、免許更新時に悉皆的に医師の診断書の提出が義務付けられる、というもの。 改正前ルールでも後期高齢者は免許更新時に認知機能検…
A地区は過疎率が高く、B地区ははその傾向が緩慢である。 A地区は現在なお人口の流出が止まらないがB地区は近年若者のUターンもあるという。 B地区においては、戦後直ちに集落を守るために壮年会が組織され、婦人会活動や青年団、公民館活動等が活発に行われ…
ちょっと乗り遅れた感ありますが、上野千鶴子センセーの中日新聞の寄稿がプチ炎上していたので感想を。 建国記念日の中日新聞この国のかたち2017上野千鶴子「平等に貧しくなろう」・人口増えない・移民は無理・日本は人口減少と衰退を受け入れるべき・平和に…
国交省が昔からコツコツデータをつくって公表してきた「国土数値情報」というものがある。標高や河川、海岸線などの地形情報の他、道路、鉄道などの交通網、全国の学校やニュータウンの位置など、だれが使うともわからないようなマニアックなデータが様々に…
5年に一度行われる国勢調査、事細かに統計が公表されていて、細かく見ていくとすごい発見がある。 2010年の国勢調査では、5年前(2005年)にどこに住んでいたかが調査されている。しかもこのデータ、丁目単位でも集計されているため、例によってメッシュに落…
前回のブログ、いろんな方に紹介していただき、BLOGOSやアゴラに転載されてないのに意外とアクセスが多く、反響に驚いている。 前回、地域別に世代の偏りがある原因について、持ち家率の高さが関連しているのでは?という仮説を立てたので、違う切り口からこ…
ここ1年ほど、富山市の人口動態をいろいろ調べている。 2025年問題然り、藻谷浩介氏のデフレの正体ではないが、いろいろな社会問題は人口動態に起因する部分が少なくない。丁寧にデータを読み解いてくと、いろいろな発見があってなかなか面白い。 これは、富…
インターネットで世界中とつながれる時代になったとはいえ、大部分の人にとっては商品を買ってくれるお客さんは半径5kmとか10kmの範囲に生きている人だと思う。床屋だと商圏はもっと狭くて数キロだし、コンビニだと数百メートルということもある。 物流網の…
イケダハヤト氏が「賃貸 vs 持ち家論争に終止符を打とう。『田舎で持ち家』が最強です。」というブログを書いている。まあ、これはもうプロブロガーの職人芸みたいなもので、突っ込むのもヤボな話なのかもしれないが、面白かったので自分なりの考えを整理し…
鬼怒川の氾濫は近年稀に見る大水害で、まずは被災された方にお見舞い申し上げたい。 日本中に衝撃を与えた大災害「鬼怒川決壊」 ここまでの流れをまとめました。http://t.co/jxlijIEdRe pic.twitter.com/LYrtxbXW9Q— J-CASTニュース (@jcast_news) 2015年9月…
南砺市の開催する「まち・ひと・しごと創生講演会」の第2弾で、"地方創生の狂犬"ことAIAの木下斉さんの講演会があったので、聞きに行ってきた。 聞いてて印象に残った発言を備忘録的に。話聞きながらツイッターに書いたやつなので、違ってたらすいません。
消滅可能性都市で日本中の自治体を大炎上させた日本創生会議が、新しいネタを投下した。 民間有識者でつくる日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)は4日、東京など1都3県で高齢化が進行し、介護施設が2025年に13万人分不足するとの推計結果をまとめた。…
5月17日に大阪都構想の是非を巡る住民投票が行われる。 「大阪都構想」とは、ざっくり言って、政令市である大阪市を解体・大阪府と統合させるというもの。 大阪都構想 - Wikipedia ここ10年の地方分権の流れをみると、ついに行き着くところについたな、とい…
少し時間があきましたが第3回目。 日本版CCRCというか、「高齢者の地方移住」という話には「高齢者ばっかり増やして、地方の財政に影響があるだろう」という反論がついてまわる。 僕自身も昔はそう思っていて、一昔前に自治体が「老後は田舎で農業をして過ご…
前回のつづきです。 前回は、 ・今後首都圏で高齢者が急増することに加え、地方からも高齢者がわんさか上京している状況にあること ・これらの高齢者の増加により医療・介護が需要過多となり、医療・介護難民が発生する可能性があること ・高齢者の首都圏へ…
今朝のウェークアップぷらすで日本版CCRCの特集が組まれていたらしく、先日書いたCCRCの記事にかなりアクセスがあった。 <a href="http://www.tefujita.com/entry/2015/03/25/233408" data-mce-href="http://www.tefujita.com/entry/2015/03/25/233408">日本版CCRCはサ高住に新しい風を吹かすか? - U-Turner日記@富山</a> 今、政府で盛り上がっているのは、地方創生と絡め、地方にCCRCを建設…
書店にいくと、どこの店にも「地方創生コーナー」みたいなのがある。増田某さんの「地方消滅」が筆頭格だけど、便乗書籍とかも結構いっぱい出ているらしく、それなりの面積を取っている。 「消滅都市」レポートはかなりインパクトが大きく、政府でも内閣官房…