社会保障・人口問題研究所の公表データを使うと、(精度の問題はあるものの)かなり細かい単位で将来人口を計算できることがわかったので、最近は人口推計がブーム。
というのも、公表されている社会保障・人口問題研究所の推計データは最小の単位でも市町村となっていて、平成の大合併でできた基礎自治体ではデータがざっくりとしすぎていたから。
富山市は、県庁所在地があった旧富山市だけでなく、新興ベッドタウンの婦中町、中山間地の山田村、細入村・・・と性質の異なる自治体が合併している。
そうなると、例えば「富山市」としては今後30年間で人口が5万人減りますよ、と言っても、その減少は旧富山市の中心市街地で減っているのか、山田村が消滅してるのか、そういう地域分布の見当がつかない。
これでは、クリニックのように商圏が数キロのビジネスでは適切な予測ができない。
そこで、1つの市町村の中でもう少し細かいメッシュでの人口予測が必要になってくる。
推計手法として細かい課題はあるものの*1、ざっくり”富山市”としてミソもクソも一緒にしてしまうよりは、だいぶ意味があるデータなのではないかと思う。
この予測結果はコチラ。
中身の話は後編で・・・ 。
なお、富山市全体の医療需要の動向については以下のエントリにてご紹介しています。
*1:この推計では流入率、流出率、生存率、出生率を富山市全域で一定値と仮定しているが、例えば山田村と婦中町の流入率・流出率が本当に一緒なのか、というとそうではないだろう。また、学生が多い五福や古沢なんかは大学の卒業に合わせて毎年入れ替わりがあるので、2010年時点での人口分布を前提にしたこの推計では適切に予測できていない。