2021年4月富山市長選挙・富山市議会選挙を振り返る

去る2021年4月18日に富山市長選と富山市議会議員選の同時選挙が行われた。

市長選では旧婦中町を地盤にする藤井裕久候補が当選したことに注目が集まっているが、市議会議員選挙も含めて、結果を振り返りたい。

2021年4月改選を振り返る

棄権者数の推移を見ると、今回も有権者約34万人のうち約18万人が選挙権を行使しない選択をしている。前回と比較して投票者数は400名ほど減少しているが、少子高齢化の影響か、有権者総数も約1,800名減っているため、結果的に投票率は前回比微増の48%との結果になった。

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 次に政党別得票数は以下の通り。

前回改選(2017年4月)との差分を見ると、自民党が約8,000票ほど上積みし、公認候補全員が当選するなど躍進した。

一方で、国民民主党は旧民主党・旧民進党時代と比較して大幅に得票数を減らしている。立憲民主党のとの合流・分離もあったため、得票数が減るのは予想されたことではあったが、一方の立憲民主党も得票数は微減であり、流出した票の受け皿にはなっていない。

無所属その他(諸派含む)については、上野市議が日本維新の会に転籍したことなどもあってか、大幅に減少している。

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政党別の死票数は比較的少なかった。自民党は野心的に候補者擁立し、当落ラインでは80票差の当選があるなど、多少の危なげはあったものの、全員が当選している。一方で、政党規模に対して積極擁立していた日本維新の会と日本共産党では1名の落選があり、各2,000票程度の死票が発生している。

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市議選と市長選の投票先の比較

市議選と候補者の支援政党(その候補を公認又は推薦している政党)別の得票数を見る。自民・公明・国民・立民が相乗りした藤井候補は市長選を86,000票で当選しているが、当該政党が市議選で獲得した票数は120,000票。約3万票ほどが日本維新の会推薦の吉田候補に流出している実態が見える。

旧富山市では吉田候補の得票率の方が高かったという報道もあり、新市長となる藤井候補は、長期政権を確立するためには、旧富山市の支持基盤を今後固めていく必要がある。自身の地盤である旧郡部からは旧富山市だけでなく「市全体の均衡ある発展」を求める声が強く、自身もそれを掲げて選挙戦を戦ってきただけに、今後の行政運営ではこのバランスについて早くも難しい舵取りが求められるだろう。

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